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転写
宇宙の基本通貨はエネルギーだ
家の中を照らし 食料を育て
機械を動かしている
その生成には
化石燃料 核分裂 太陽光が使われる
だが欠点もある
化石燃料は有害
核分裂は核廃棄物
太陽光は曇りの日には使えない
だが太陽のエネルギーは無尽蔵だ
太陽を地上に作り
瓶詰めできたら
太陽は核融合で光っている
太陽の核融合は熱核反応だ
とてつもなく熱いと
原子から電子が離れ
自由に動けるプラズマ状態ができる
核同士は正の電荷なので弾き合うが
この反発力に勝つには
すごい速さが必要になる
ここでの速さとは熱さのことで
数百万度だ
星の核の中では
その星の重さによる圧力が
核が融合するほどの熱を生み
核が融合すれば エネルギーが出る
このエネルギーが期待を生んだ
新世代の発電所は核融合炉であると
地球にはそこまで強い力はないので
核融合を起こす装置を作るには
知恵が必要だ
プラズマ状態を作るのには
2つの方法がある
1つは 磁場を使って
ドーナツ状の装置内で
プラズマを起こすもの
フランスのITERなど このタイプでは
絶対零度近くまで冷やした
超伝導電磁石を使う
宇宙最大の温度差のできあがりだ
2つに 超強力なレーザーを使って
燃料の表面を温め
高い熱と密度を作り出す方法がある
アメリカの国立点火施設で
世界最強のレーザーを使い実験中だ
このような様々な実験は
まだただの実験だ
技術はまだ発展途上にある
今は生み出されるエネルギーより
コストの方が高い状況だ
技術の商用化は長い時間を要するが
核融合炉の場合
有用なものは作れないかもしれない
だがもし作れれば
グラス一杯の海水が
今の石油1バレル分になり
公害も出ない
核融合炉の燃料は水素かヘリウムで
水素は海水から採れる
水素はどれでもいいのではなく
ここでは同位体の
重水素と三重水素が必要だ
重水素は海に大量にあるが
三重水素は厄介だ
放射性で 世界に20kgしか存在しない
核弾頭に使われ とてつもなく高価だ
だから重水素と融合させるお相手は
同位体のヘリウム3が適役だろう
これもまたすごくレアだが
月に答えがあるかもしれない
何億年をかけ 太陽風は
月にヘリウム3を蓄積させた
掘り出すだけなら簡単だ
うまくいけば
数千年分の燃料が手に入るだろう
月を開拓するので
先の長い話だが
しかし ミニ太陽を作るのは
危険に思える
だが他の発電所よりは安全だ
原子力とは違い
メルトダウンは起きない
事故の時は
プラズマが冷えて反応は止まる
爆弾ではないのだ
三重水素の放出には危険性がある
放射性を持つ水が生まれ
海に漏れ出す危険があるが
使っても数グラムの三重水素では
すぐに薄まるだろう
ほぼ無尽蔵のエネルギーが
環境に優しい形で
水から取り出せる
問題はコストだ
核融合が利益になるかは全く不明で
作れても 高価すぎるかもしれない
これは見返りの保証がない
高額なギャンブルだ
他のクリーンエネルギーなら
お金は無駄にならない
もうやめるべきか?
いや 無尽蔵のエネルギーのためなら
やる価値はあるかも
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