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転写
ブラックホールは特殊な存在だ
謎に包まれている
中に入ったらどうなるのか?
星は水素の巨大な集まりであり
ガスが重力で固まったものだ
中心では水素がヘリウムへと融合し
大量のエネルギーを出す
この放射線と重力の力が
バランスを取り 星を作っている
融合している限り 星の核は安定する
星が太陽より重ければ
順番に重い元素が作られていき
最後に鉄ができる
それまでの融合とは違い
鉄の融合はエネルギーを出さない
核で鉄が極限まで作られると
放射と重力のバランスが崩れる
核が壊れ 星は一瞬で収縮していく
光の4分の1の速さで
核に質量が集まる
この瞬間に他の重い元素が作られ
星の死 超新星爆発が起こる
そして中性子星か 十分に重ければ
ブラックホールが生まれる
実際に見えるのは事象の地平面だ
ここを通るには
光より速く進む必要があるが
それは不可能だ
ここは何の光も発していない
だからブラックなのだが
ホールとは何だろうか
特異点だ
実体は不明だが ここは密度が無限で
1点にすべての質量が集まっている
と考えられている
今はまだ未解明
0で割るようなものだ
ブラックホールは掃除機とは違う
太陽をブラックホールに変えても
凍る以外 地球に変化はないだろう
ブラックホールに入るとどうなるか
ここでは時間の流れが違う
あなたを中に投げ込んだ場合
徐々にゆっくりと落ちて
ある時点で止まり
赤くなって 消える
あなたからは世界が早送りで見えて
きっと楽しいだろう
その先については
二つの道が考えられる
一つは 即死
ブラックホールが空間を曲げすぎて
方角がなくなり
事象の地平面の中では
一方向にしか進めない
閉じていく狭い道のようなものだ
そして質量の一点集中により
数センチの幅でも
何万倍も違う重力が働くようになる
細胞同士は引っ張られて裂け
原子レベルに分解される
二つ目は 超即死
地平面を越えた瞬間
壁にぶつかって死ぬ
どちらも楽しくはなさそうだ
死ぬ速さは質量によって違う
小さい場合地平面の前で死ぬが
大きい場合は中を旅することになる
特異点から距離がある分
生きれるということだ
サイズは色々ある
太陽より質量が小さいものや
小惑星大のものまで
超巨大ブラックホールは
どの銀河の中心部でも
何億年と成長している
現在 最大のものは
S5 0014+81というもので
太陽の400億倍の質量がある
直径は2367億キロメートルで
太陽から冥王星までの距離の47倍だ
ブラックホールはその強さにより
ホーキング放射で蒸発する
空の空間を見てみよう
空の空間は空ではなく
二対の仮想粒子が生成消滅している
ブラックホールの端では
この片方が吸い込まれ
もう片方が外に逃げる
これでエネルギーが失われる
質量が小さくなるほど
この速度は速くなる
小惑星ほどの質量で 室温ほどの放出
山ほどの質量で 太陽ほどの熱を出し
最後の瞬間には
核爆弾の数十億倍規模で大爆発する
この過程は緩やかで
最大だと蒸発に1グーゴル年かかる
長すぎて それが蒸発するところは
誰も見られないだろう
その頃生命は存在できないからだ
まだ面白い話が残っているのだが
それはパート2で見ていこう
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